Windows Vistaでは、共有の方式に若干の変更がありましたが、Windows XPと同じように、他のパソコンからもアクセス可能な「共有フォルダ」を作成することができます。
共有フォルダを作成することで、家庭内LANに接続されている全てのパソコンが、フォルダ内のデータ(ファイル)を利用できます。
ここでは、家庭内LANでの使用を前提として、Windows XPの簡易ファイル共有と同じように、ネットワーク内のパソコンが自由にアクセスできる共有フォルダの作成方法について簡単に説明します。
※Windows me以前のOSではWindows Vistaの共有フォルダへアクセスできない場合があります。
Windows Vistaでは、共有するフォルダの設定を行う前に、ファイル共有機能の設定を行います。
手順は以下のようになります。
はじめに、コントロールパネルを表示させます。
「スタートボタン」−「コントロールパネル」の順にクリックします。
コントロールパネルが表示されたら、「ネットワークとインターネット」をクリックします。
ネットワークとインターネットの画面が表示されるので、その中にある「ネットワークと共有センター」をクリックします。
ネットワークと共有センターの画面が表示されます。
「共有と探索」の中にある「ファイル共有」の有効/無効を確認し、無効となっている場合は、右側の下向き矢印マークをクリックします。
※有効となっている場合はそのままで構いません。
※ネットワークの場所がパブリックになっている場合は、プライベートに変更してから操作を行ってください。
ファイル共有の設定項目が展開されるので、「ファイル共有を有効にする」を選択し、「適用」をクリックします。
※「続行するにはあなたの許可が必要です」という画面が表示される場合は、「続行」をクリックします。
共有フォルダへのアクセスにパスワードを要求しないようにするには、上記と同じ要領で、「パスワード保護の共有」を無効にします。
※無効となっている場合はそのままで構いません。
※「続行するにはあなたの許可が必要です」という画面が表示される場合は、「続行」をクリックします。
設定が正しく行われたことを確認し、「×」ボタンで画面を閉じます。
以上でファイル共有機能の設定は終わりです。
続いて、共有するフォルダの設定を行います。
Windows Vistaでデータ(ファイル)を共有する方法はいくつかありますが、Windows
XPなどと同じように、フォルダ単位でデータを共有することもできます。
ここでは、ネットワーク内の全てのパソコンが自由に利用できる共有フォルダの設定を行ってみたいと思います。
共有設定を行うフォルダは、可能であれば新規に作成し、共有専用のフォルダにしたほうがよいでしょう。
また、共有フォルダを作成する場所は、ユーザーごとに用意されるドキュメントフォルダやデスクトップなどではなく、C:(ドライブ)直下などユーザーごとのデータとは無関係な場所に作成したほうがよいでしょう。
※ユーザーごとに用意されるドキュメントフォルダの配下などで共有設定を行うと、意図していない上位のフォルダにも共有設定が反映される可能性があります。
共有するフォルダの準備ができたら、共有の設定を行います。
フォルダへの共有設定は、以下のようして行います。
共有設定を行うフォルダを右クリックし、「共有」をクリックします。
ファイル共有の画面が表示されます。
この画面で、この共有フォルダへアクセス可能なユーザーを追加することができます。
ネットワーク内の全てのパソコンからアクセスできるようにする場合は、入力欄右側の下向き矢印をクリックし、表示されるリストの中にある「Everyone」をクリックします。
アクセスを許可するユーザー(ここではEveryone)が入力欄に表示されたら、「追加」をクリックします。
次に、追加したユーザーのアクセス許可のレベルを設定します。
アクセス許可のレベルは以下のようになります。
○ 閲覧者:ファイルの読み取りのみ可能。
○ 投稿者:ファイルの読み取りと、新規ファイルの作成、自分が作成したファイルの変更・削除が可能。
○ 共同所有者:フォルダ内のファイル操作全てが可能。
この例では、読み書きとも自由に行える「共同所有者」に設定します。
追加したユーザー(ここではEveryone)のアクセス権設定横にある下向き矢印をクリックし、表示されたレベルの中から「共同所有者」をクリックします。
ユーザー名とアクセス許可のレベルが正しく設定されていることを確認し、「共有」をクリックします。
共有設定終了画面が表示されるので、「終了」をクリックします。
共有設定が行われたフォルダには、共有を表すマークが表示されるようになります。
以上で共有の設定は終了です。
共有フォルダへは、ネットワーク内の他のパソコンからもアクセスができるようになります。
共有を設定したフォルダは、いつでも共有を解除することができます。
共有設定の解除は以下のようにして行います。
共有設定を解除するフォルダを右クリックし、「共有」をクリックします。
「このフォルダは既に共有されています。」という画面が表示されるので、「共有の停止」をクリックします。
「選択されたフォルダの共有を停止しました。」と表示されるので、「終了」をクリックします。
以上で共有の解除は終了です。
ネットワーク内の他のパソコンからはアクセスができなくなります。
上記と同じ要領で、共有アクセス許可の変更も行うことができます。
以上でWindows Vistaで共有フォルダを設定する方法の説明は終わりです。
セキュリティ強化の関係からか、Windows XPに比べると設定が若干複雑になりました。
しかし、順を追って設定していけば、それほど難しくはありません。
データの共有は、家庭内LANを構築した時の大きなメリットなので、ぜひ便利さを実感してほしいと思います。